これは GMOペパボ ディレクター Advent Calendar 2021 の13日の記事です。
今年2021年は、個人のふりかえりを週次で行ってみた。
もともと日記を(日次で)書いてはいたけど、出来事を数行おざなりに書く程度だった。1日の終わりに書く日記にそれ以上の気力が出ず、日記の改善はあきらめて週次でふりかえるように変更した。
2021年のふりかえりとして、この週次のふりかえりについてふりかえってみる。
どういう形式でふりかえったか
以下の項目を立ててふりかえるようにしていた。
- 今週のトピック
急に「今週をふりかえるぞ」と思っても、そもそもどのような週だったかが意外と記憶から抜け落ちている。まずは何が起きた/した週だったのか書き出す。 - KPT
上記の書き出しでだいたいどんな週だったか掴めたら、Keep / Problem / Try という観点からその週をふりかえる。 - 課題
上記2項目は短文での簡単なふりかえりなので、もっと突っ込んでふりかえりたい出来事については別で書く。
うまくいったところ
日々の感情の動きを少し俯瞰できた
ふりかえろうとすると、心の中で思っているだけなら不要だった言語化が必然的に必要になる。
漠とした気持ちをどうにか文章に落とそうとする過程で整理されていき、感情がラベリングされる。これがその時点での俯瞰につながり、毎週の記録が積み重なっていくことで過去との差分が見えてきて、それが長期的な視点での俯瞰につながったように思う。
これは「いったい何週間同じことで悩んでいるのか、悩み方に進歩がない」ということを(薄々気づいてはいるのだが)明確に突きつけてくるので、その点でも良かったと思う。
継続して取り組むことができた
こういった取り組みは徐々にやらなくなってしまうことが多い(自分は)。今回、途中飛んだ週は若干あったものの、継続できたのは以下の点がうまく働いたように思う。
・取り組む時間と場所を決めた
毎週土曜日の午前中にやるようにしていた。休日の方が外的要因による気持ちの波が小さく、午前中だと睡眠により脳が整理されていて取り組みやすかった。また(コロナが落ち着いている時期は)カフェで行うようにしていたので、場所も固定され「この時間にここに行ったらやる」という習慣になりやすかったと思う。
・予定を設定した
やることをNotionで管理しているので、毎週このふりかえりのtodoを入れるようにした。必ずNotionは見るので、todoが未完了で残る気持ち悪さが着手を後押しした。
うまくいかなかったところ
本当にしんどい時は書けなかった
本来、何かつらいこと(≒ 学びにつながる可能性が高いこと)があった時こそふりかえるべきなのだろうけど、それができない週もあった。でもその週の記録が残っていないと「あの時期苦しかったな」という漠然とした認識になってしまうし、自分に都合の良いように記憶を改竄してしまう恐れもある。
同じつらかったこと/失敗したことでも、ふりかえりを書ける時と書けない時が存在した。 書けるのは、その出来事の直後に「しまった、ああすれば良かった」と悔いたときだった。要は次回の改善策まで思い至っている時で、失敗を思い出すのは嫌でも、とにかく書いてしまえば脳内で抱えておく必要がなくなる。そのため、吐き出すように勢いよく改善策まで書き下せてしまえる。
一方、書けないのは、つらいという感情に支配され、しかもどうすればよいかわからない時だった。つらさの渦中にあるからとにかくそれを想起したくない、文章にすると自分でそれを認めることになるから苦しくて書けない。
→ 改善策:ふりかえりのタイミングを一部フレキシブルにする
毎週土曜に固定してふりかえっていたけど、まだその出来事を消化できておらず向き合えないタイミングで土曜日となることもある。ならば、それをタイトルとして1行書いておいて、消化できたタイミングで詳細を書きに戻れば良いのではと考えた。逆パターンとして、土曜にふりかえるからいいやと放置したことで、いざ書こうとした時に記憶が薄れている場合もあった。土曜にしか書かないのでなく、段階的に書き足していく方式を取ってみたい。
ふりかえりで行動が改善されたのかが不明
毎週ふりかえってはいたものの、では実施しなかった時に比べて本当に自分の行動が改善されたのかと問われると、明確に言えないことに気づいた。ただの自己満足なら、毎週20分程度時間をかけている意味は薄い。
→ 改善策:先週のふりかえりの記録を読み返す時間を作る
KPTのTryを出したり、課題に対する対応策を書いて、それで終わりになっていることが多かった。実際にそのTryや対応策を実施できたのか、実施したならその対応は適切だったのか、実施できなかったならどうすれば実施できるようになるのか。そのあたりをふりかえる機会を設ければ、毎週のふりかえりが連続したものとなっていき、何を改善できたかもう少し実感を持てそうだと思った。
以上でうまくいったところ/いかなかったところが洗い出せたので、それをもとに来年2022年も週次のふりかえりを続けてみようと思う。