新卒で入った地方公共団体で数年間働いて、今回、GMOペパボ株式会社に仲間に入れてもらった(この経緯もいつかまとめられたらと思っている)。
ここでは、公務員という立場から転職して感じた違いについて書いてみる。
一言でいうと、全体的にワンダーランドだった。
共通点の方がむしろ少なくて、いちいち新鮮で面白かった。
入る前の想像と違うということでなく、頭で理解しているのに体がついていかないというような感覚だった。単に仕事内容や進め方の違いだけでなく、何を大切にするかという根本的なところが違っていたので、そう感じたのだと思う。
たくさんの違いの中でも、象徴的だなと感じたのは以下の2点だった。
楽しむということ:
当初、言われた言葉「楽しんでやりましょう」。
楽しむって何だと思った。今まで、楽しそうにしていると通報されることのある立場だったから(改めて考えるとすごい)、無意識に自制するようになっていた。
仕事を楽しむってどういうことかわからなかったけれど、まずは「見当違いかなと思ってもとりあえず手を動かしてやってみる」ことをしようと考えた。
前職で難しい対応をする時、相手の課題をより良く解決しようという視点でなく、訴えられない等の自分を守る視点になっていることが時々あって、そういう時は本当に楽しくないし、その守るという結果以外、何も新しいものが生まれなかった。1
おそらく、楽しむというのはそれと逆で、フラットな状態で物事に接し、前向きに取り組んで、結果としてもっとおもしろいものが生まれる、という状態なのかなと現時点では考えている。
組織への愛情:
最も違いを感じた部分かもしれない。
新卒生の研修終了の会を見ていて、ペパボへのある種純粋すぎるほどの愛を感じて、すごくまぶしかったし、その一員となれたことを嬉しく思った。
同時に、前職の若手の仲間の顔を思い出していた。ペパボと同じくらい、前職の皆も住民のために頑張っていて、概ね人間関係も良好なのに、なぜ組織への誇りを持てない雰囲気だったのか 2 、そういう空気しか作れなかったことを後輩に申し訳なく思った。
ペパボの雰囲気は、各人が醸成している部分もあるし、そうなるように意識的に作り維持されている部分もあるのだろうと思う。私はそれをいいなと思って入ってきたので、どうやって作られたものなのか観察して、前職との違いを生んでいる原因は何か考えたいと思っている。