OpenCVを利用した矩形検出の試行錯誤

以前作ったレシートのOCRアプリを改善するため、OpenCVを利用した矩形検出について試行錯誤を行った。

環境

Python 3.7.8
OpenCV-Python 4.5.1.48

課題設定

レシートOCRアプリにおいて、一部のレシートが正しく検出されないことがそれなりの頻度で発生している(人間の目で見る分には背景との差異がある程度あるように思える場合にも)。レシートの矩形を過不足なく検出できるようにしたい。

レシートの検出結果(赤枠が検出できたレシート)

現在の検出手順

どこに改善点があるか調べるため、現在の処理手順を順に追ってみる。

[ 手順 ]
1. 読み込んだ画像をグレースケールに変換
2. 白と黒の2値化(大津の2値化を利用)
3. 輪郭の検知
4. 検知した輪郭を条件で取捨(内の面積が一定以上ある輪郭に絞った上で、輪郭の形状を近似し、頂点が4点の輪郭のみ選択)

手順2.の2値化の段階でレシートの地が白、背景とレシート印字が黒になるイメージだったが、背景の一部も白になってしまっている。そのため、レシートと背景の境界が一部消え、手順3.で輪郭が検知されない結果となっている。

改善ポイント

2値化の段階で、レシートと背景をうまく分離できれば、その後の輪郭の検知等はうまくいくと思われる。そのため、レシートを白・背景を黒に変換する精度を上げることを目指し、2値化の前処理について下記のような複数の手法を試してみた。

改善案1 減色する
改善案2 HSV色空間にする
改善案3 エッジ検出を使う
改善案4 適応的閾値処理を使う
改善案5 ハフ変換を使う ※ レシート外形を検知できなかったので省略

先に結果

上記改善案1~4を試した結果を先に示しておく。

詳細は別記事に記載しているが、この画像を元にパラメータを調整したのでどの手法でも全てのレシートが検出できている。

どの程度汎用性があるか見るため、異なる条件を付加した2パターンの画像で試してみた。

まず、背景の明るさの変化が大きい画像で試した。

背景の明るさの変化というより、各手法の中で指定しているパラメータの範囲外になることで検出できない部分が生じている。

次に部分的に影がかかっている画像で試した。

影の影響を受けやすい案1、2において、検出できないレシートが生じている。

各改善案の詳細

各改善案の詳細・コードは下記に分割して記載した。

OpenCVを利用した矩形検出の試行錯誤_減色・色空間の変更
改善案1 減色する
改善案2 HSV色空間にする

OpenCVを利用した矩形検出の試行錯誤_エッジ検出・適応的閾値処理
改善案3 エッジ検出を使う
改善案4 適応的閾値処理を使う

まとめ

今回試した3つの画像に限ると、適応的閾値処理が一番検出率が高い結果となった。しかし、この方法も万能ではなく、設定したパラメータから外れる画像に対しては検出できない結果となる。
より良い手法や調整の仕方がありそうだが、今の知識でわかるのはここまでなので、いったんレシートOCRアプリを適応的閾値処理を利用する形で修正を行った。

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